上記の悩みを解決します。
■ 本記事の内容
・ケース面接例:日本における家庭用洗濯機の市場規模は?
・思考のスピードを上げる
■ 本記事の読者
・コンサル就職/転職に興味がある方
・ケース面接の練習をしたい方
■ 本記事を読むメリット
・思考のスピードを上げるためのコツが分かる
今回は、フェルミ推定です。
フェルミ推定に限らず、ケース面接で時間が足りないことって、ありませんか?
計算が苦手とか、思考の整理が遅いとか、人によって思い当たる理由にも色々あるかと思います。
そうした場合でも、あることを意識すれば、思考のスピードは改善することが可能です。
言われれば当たり前ですが、意外と出来ていないことも多いと思います。
早速、本題に入ります。
1. ケース面接例:日本における家庭用洗濯機の市場規模は?
日本における家庭用洗濯機の市場規模は、いくらでしょうか。
フェルミ推定における基本的な進め方は、こちらの記事をご覧ください。
【コンサル志望必見】フェルミ推定における考え方のコツを解説!まず、家庭用洗濯機の市場規模は、何によって決まっているかを考え、計算式のロジックを構築します。
家庭用ですから、住居の数を使えば、求められるはずです。
ただ、住居によっては、洗濯機を所有せず、クリーニングサービスやコインランドリーを利用する場合もありそうです。
そして、洗濯機を買うタイミングは、壊れたから買う、といった理由が多そうですね。新しい生活を始める場合は、既存の洗濯機を引っ越し後もそのまま使うケースや、全く新規で購入するケースが考えられます。
後者は数が少ないと仮定して、ここでは検討の対象外とします。
以上を踏まえて、初期的には次のように因数分解できそうです。
家庭用洗濯機の市場規模 = 年間購入数 × 単価
家庭用洗濯機の市場規模 = 世帯数 × 所有率 / 耐用年数 × 単価
計算式が固まったら、順に各項目を求めていきます。
世帯数:日本の人口 / 平均世帯人数 = 1.2億 / 3 = 4000万
所有率:一部は所有していないとはいえ、生活にはほぼ必須だから、80%くらいは持っている筈です
耐用年数:洗濯機は、あまり頻繁に買い換えるイメージがないですね。洗濯の頻度や品質によっても左右されそうです。あまり洗濯しない層は、数が少ない筈だから、考えても仕方ない。次のように分けて考えます。
週1世帯(40%):8年
毎日世帯(60%):5年
→ 8年 × 0.4 + 5年 × 0.6 = 6.2年
単価:ドラム式か縦型で結構単価違いそうです。ドラムよりも縦型がまだ一般的なイメージだから、次のように分けて考えます。
ドラム式(10%):¥150,000
縦型(90%):¥50,000
→ ¥150,000 × 0.1 + ¥50,000 × 0.9 = ¥60,000
ここまで算出した数字を、最初の計算式に代入すると
家庭用洗濯機の市場規模 = 年間購入数 × 単価
家庭用洗濯機の市場規模 = 世帯数 × 所有率 / 耐用年数 × 単価
家庭用洗濯機の市場規模 = 4000万 × 0.8 / 6.2 × ¥60,000
家庭用洗濯機の市場規模 ≈ 5,000,000 × ¥60,000
家庭用洗濯機の市場規模 = ¥300,000,000,000(300億円)
と算出できました。
2. 思考のスピードを上げる
今回は、思考のスピードを上げることについて紹介します。
そのコツは、大事な論点を考えることです。
さらに言えば、大事な論点を考えるために、大事でない論点は考えません。
今回のお題で言えば、耐用年数を考える時に、
・週1回未満で洗濯する層も、考えた方がよいのでは
・週1回と毎日洗濯する層だけでなく、週2回、3回、4回・・・と分けて、考えた方が正確じゃない?
と言ったように、いくらでも思考を細分化することは可能です。
しかし、全体への影響が小さいと判断した要素は、細かく考える必要がありません。
全体への影響が大きい要素に集中して考えることで、あなたの思考のスピードを上げることが出来るでしょう。
3. まとめ
いかがでしたでしょうか。
全体への影響が小さいと判断した場合でも、いやいや、と面接官からツッコミが入るかもしれません。
そうした場合は、指摘を好意的に捉えて、再度考え直せばいいだけです。
自分の考えに固執せず、柔軟に思考する必要が大事です。
そもそも思考のスピードがある程度ないと、始めに自分で考える部分に時間を使ってしまい、面接官との対話があまり出来ない可能性があります。
思考のスピードを上げて、面接官との議論に時間を使いましょう。
ケース面接対策におすすめの本は、こちらの記事で紹介しています。
コンサルタントが薦めるケース面接対策の本5冊
ケース面接事例集は、こちら。
【保存版】ケース面接の対策となる考え方のコツ
【ケース面接例題①】思考の構造化
【ケース面接例題②】抽象化思考と具体化思考
【ケース面接例題③】なぜなぜ分析で思考を深掘り
【ケース面接例題④】思考のスピードを上げる ← 今ココ
【ケース面接例題⑤】マーケティングは消費者目線に立って考える
【ケース面接例題⑥】自分の経験を意識した視点の使い方
【ケース面接例題⑦】視座を上げる
【ケース面接例題⑧】視野を広げる