コンサルティング業界

【あるある】PDとは?PMOとは?よく使われるコンサル用語を解説

PD/BD/PJって何?PMOって何?
コンサルは略語が多すぎて良く分からない

上記の悩みを解決します。

本記事の内容

  • コンサルティング業界でよく使われる用語とその意味

本記事の想定読者

  • コンサルティング業界への転職を検討している方
  • コンサルティングファームに入社したての方
  • 事業会社でコンサルタントと共に仕事をしている方

本記事を読むメリット

  • コンサルティング業界でよく使われる用語を理解し、プロジェクトの中で議論されている内容が分からず、主体的に議論に参加できないといった状況を避けることができる
  • コンサルタントと働く場面において、用語の意味を確認する時間を短縮し、より意味のある仕事に従事する時間を捻出することができる

こんにちは、てらでぃーです。

コンサルティング業界に足を踏み入れた、または足を踏み入れようとしているのであれば、コンサルがよく使う用語はある程度知っていたいものです。

特にスタッフレベルで入るのであれば、議事録を取る機会も多いはず。
会議中に、「え?何て言ってた?どういう意味?」と聞き返す時間もないですし、一度つまずくと後続の議論に全くついていけなくなることもあります。

上述のような状況を避けるために、可能な限りインプットをした状態でプロジェクトに臨みましょう。

本記事では、現役コンサルタントである筆者が、実務で聞いたことのある・使ったことのあるコンサル業界用語を紹介していきます。

早速、本題に入ります。

1. コンサルティング業界用語

コンサルティング業界で使われる用語・略語について、同僚にもインタビューしながら、アルファベット順でまとめてみました。
カタカナで表現されることもある言葉については、ページ内検索を有効化するため、意図的にカタカナも併記しています。

ファームや人によって使われる言葉には若干の差異があるため、ご留意ください。

用語・略語意味
Agenda /
アジェンダ
議題の意。
英語では「予定」「意図」といった意味もありますが、基本的には上記の意味で使われます。
Assign /
アサイン
特定のプロジェクトに割り当てられることを指します。
コンサルティングファームにおけるアサインの仕組みは、以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はご覧ください。
【コンサル業界研究】プロジェクトにアサインされない理由と対策
Available /
アベイラブル
プロジェクトにアサインされていない状態を指します。
前のプロジェクトからリリースされて、次のプロジェクトにアサインされるまでの期間ですね。
アベる、アベっているという使われ方もあります。
こちらも別記事で解説していますので、ご一読ください。
コンサルタントがアベイラブル期間にやるべきこと
BDBusiness Developmentの略。
特定のクライアントではなく、広範なクライアントに対して適用できる提案機会という意味合いで使われることが多いです。
BIBusiness Intelligenceの略。
組織がデータドリブンな意思決定をするため、データの収集・蓄積・分析・加工することを指します。
よくBIツールという名詞として使われます。TableauがBIツールの代表例ですね。
BPBusiness Partnerの略。
業務委託等を通じて、事業を共同で進める協力会社を指します。
近しい意味の単語として「下請け」がありますが、BPはより対等の関係であることを示しているように感じられます。
BPOBusiness Process Outsourcingの略。
自社の業務プロセスの一部を外部に委託することを指します。
単なる人手不足による業務量過多を改善するのではなく、コスト削減や自社ビジネスにより重要なコア業務に集中するという文脈で導入されます。
BPRBusiness Process Re-engineeringの略。
業務本来の目的に向かって、業務プロセス全体を見直し、組織や制度、人事評価、情報システム等を根底から改革することを指します。
CLCase Leaderの略。
ケースにおける現場の責任者のことを指します。
ファームによっては、プロジェクトリーダー / プロジェクトマネージャーとも言います。
Confidencial /
コンフィデンシャル
守秘義務という意味。
コンサルであれば、プロジェクトの話は言わずもがな、クライアント名を社外で口外しないように。
Compliance /
コンプライアンス
口語ではコンプラという形でよく使われます。
元々は法令遵守という意味ですが、広義として会社の就業規則や社会的な倫理についても遵守の対象に含むことが多いです。
DDDue Diligenceの略。
M&Aを始めとした意思決定が求められる場面において、会社や事業にどれ程の価値があるかを把握するための調査・評価です。
ESGEnvironment, Social, Governanceの頭文字を合わせた言葉。
企業の長期的な成長を支える経営基盤を整える上で、環境問題や社会課題へのどの程度取り組めているかを測る非財務指標としても注目されています。
ERPEnterprise Resource Planningの略。
経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報を統合的に管理し、効率的に活用していく考え方や、その考え方を実現するためのシステムを指します。
ERPシステムの代表例として、SAPが挙げられます。
FYIFor Your Informationの略。
参考までに、という意味で、メールを転送したり、資料を共有する際に用いられます。
Knockout Factor /
ノックアウトファクター
要点であったり、必須事項・項目という意味で使われます。
元はボクシング用語で、小さくポイントを稼いでいても、ある一発のパンチでノックアウトされてしまうことがあることから転じて、ビジネスにおいても使われるようになりました。
KTKnowledge Transfer / ナレッジトランスファーの略。
知識を他人に伝達することを指しますが、ナレトラとかスキトラ(Skill Transfer)と表現されることもあります。
具体例:「継続プロジェクトに新規メンバーが参画するから、KTしといて」
MECE /
ミーシー
Mutually Exclusive Collectively Exhaustiveの略。
モレなく、ダブりなくという意味です。
物事を考える時に役立つ考え方の1つで、全体感を捉えながらも重複がないように考えることで、説得力を持たせ、説明責任を果たすための概念です。
MTGMeetingの略。
文字通り、会議のことを指します。
PDProject Developmentの略。
特定のクライアントに対する提案機会という意味で使われます。
PJT / PJProjectの略。
文字通り、プロジェクトのことを指すわけですが、ファームによって略称が異なります。
PMProject Managerの略。
プロジェクトの責任者を指します。
ファームによっては、プロジェクトリーダー / ケースリーダーとも言います。
PMIPost Merger Integrationの略。
M&Aによる合併・買収後、その効果を最大化するプロセスを指します。
コンサルにおいて、M&Aは基本合意書を締結したら終了ではなく、経営や業務、企業風土の統合を図ることで、現場の混乱を防ぎ、統合後のビジネスを成功に導くまでが肝要です。
PMOProject Management Officeの略。
大規模なプロジェクトにおいて、マネジメントの支援を行う組織を指します。
特に開発系のプロジェクトは、規模が大きく、関与人数も非常に多いケースがあり、クライアント側のPM1人で全てを見ることは不可能であるため、PMOが必要になります。
PMとの違いは最終的な意思決定の権限有無であることが多いですが、その役割はプロジェクトに応じて定義されます。
より詳しくは、以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はご覧ください。
【コンサル体験談】PMOプロジェクトは本当につまらない?
Proper /
プロパー
新卒からその企業に入社した生え抜きの社員を指します。
中途社員と区別したい時の呼称として使われます。
Pros & Cons /
プロコン
良い点(Pros)と悪い点(Cons)を指します。
同義の言葉として、メリットとデメリットがありますが、省略してメリデメと呼ぶ場合もあります。
Quick Win /
クイックウィン
短期・中期的に小さくても構わないから成果を上げようとする考え方を指します。
莫大な予算で大きな施策を実行するには、長期的な構想も大事ですが、短期的に成功体験を積むことで周囲からの信頼も得られるため、このような考え方も重要です。
R&DResearch & Developmentの略。
直接的には研究・開発という意味ですが、企業内で自社の事業領域における研究や新技術の開発を行う部門自体を表現する場合にも用いられます。
RFPRequest for Proposalの略。
提案依頼書という意味ですが、発注側の企業が発注候補の企業に対して、「こんな提案をして欲しい」という要件をまとめたものです。
基本的にRFPは複数社に対して提示する前提で、効率的に複数の提案を評価し、発注後の認識齟齬を防ぐことができます。
SCMSupply Chain Managementの略。
企業活動における原材料の調達、製造、配送、販売といった一連のプロセスの中で、コスト削減や効率化を目指し、経営資源を全体最適の目線で管理することを指します。
上記を実現するためのツールやシステム自体をSCMと表現することもあります。
Short Notice /
ショートノーティス
締め切りまでの時間が短い状態を指します。
急な依頼をしなければならない場合に、「ショートノーティスで恐縮ですが...」といった使い方をします。
TP /
タッチポイント
Touchpointの略。
次の2通りの意味で使われます。
1. 顧客と企業との接点。サービスや商品の購入時のみならず、広告を見て認知したり、アフターフォローで問い合わせ対応する場面も、1つのタッチポイントとして考えられます。
2. 中間報告や最終報告といった節目ではなく、もっとライトに進捗を報告したり、困りごとを相談するための会議。
WBSWork Breakdown Structureの略。
プロジェクト単位の大きい粒度から、作業単位にまで分解して構造化したものを指します。
夕飯にハンバーグを作るプロジェクトにおけるWBSの具体例は次の通りです。

具体例:
夕飯にハンバーグを作る
└レシピの調査・選定
 └Youtube / Googleでハンバーグのレシピを5個ピックアップする
 └最も美味しそうなレシピを選ぶ
└材料の買い出し
 └ひき肉200gを買う
 └玉ねぎ1個を買う
 └・・・
└調理
 └・・・
└盛り付け
 └・・・
└片付け
 └・・・
Wrap upビジネスにおいては、まとめや要約といった意味で用いられます。
クライアント会議の後に、ファームのメンバーだけで会議内容や今後の進め方について認識合わせをしたい場合に、Wrap upのミーティングをしようといった具合で使われます。

2. まとめ

本記事を読んだあなたは、議事録を取る際に聞き取れなかった用語を訳もわからず記載したり、会議で単語がわからず議論に付いていけなくなる機会が減ること間違いなしです。

正直、用語・略語多すぎと思うこともしばしばありますが、時には郷に入っては郷に従うことも必要です。
こうした用語・略語を活用することで、コミュニケーションの時間を短縮して、頭を使い手を動かす時間に充てることができるからです。

塵も積もれば、ってやつですね。

ただ前提として、言葉は伝えるためにあります。
本記事で紹介した用語・略語について、コンサルタント同士の会話であれば問題なくコミュニケーション出来たとしても、クライアントや社外のメンバーと会話する時は言い換えが必要なこともあるでしょう。

相手の前提知識を把握した上で言葉の取捨選択ができる能力は、コンサルタントの必須要件と言えます。

他にもコンサル業界でよく使われる用語・略語があれば、ぜひコメント欄で教えていただければ幸いです!

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