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【ケース面接例題②】抽象化思考と具体化思考

思考の抽象化と具体化
考えを構造化する時のコツってある?
抽象化と具体化って何?

上記の悩みを解決します。

本記事の内容

・ケース面接例:あなたの所属している部活動を使って、お金を稼ぐには?
・抽象化と具体化

本記事の読者

・コンサル就職/転職に興味がある方
・ケース面接の練習をしたい方

本記事を読むメリット

・抽象化と具体化を理解し、構造化して考えるコツをつかめる

ケース面接では、新しい事業を立ち上げるとしたら、どんな事業がよいか?というテーマが、よく扱われます。

新しい事業を考えるにあたっては、その企業の既存事業とのシナジーを考慮した方がよいです。
そして、既存事業とのシナジーを考慮するには、その会社の強みである資産について考える必要があります。
既存の資産を有効活用することが、他の企業ではなく、その企業が参入する要因になるからです。

早速、本題に入ります。

1. ケース面接:あなたの所属している部活動を使って、お金を稼ぐには?

あなたの所属している部活動を、ある大学(都内)のテニス部としましょう。
部員数は男女合わせて100人程の規模で、一部の部員は中々実力があるようです。

新規事業をどうやって考えればいいのかが分からず、聞いたことがある4Cや5Pといったフレームワークを当てはめてみようと思いましたが、何も出てきません。
そのため、もっと具体的な内容を考えてみます

テニス部ですから、当然テニス部員やテニスコートが利用できますので、これらを使った方法を思いつきます。

候補者

2つの事業が考えられます。
まず、1つ目はテニスコートのレンタル事業です。
都内のテニスコートは、昨今のテニス人気の高まりもあり、供給が需要に追いついていません。
2つ目は、実力のあるテニス部員によるテニスコーチ事業です。
テニススクールも数多くありますが、一部のコーチは実力が伴っていないケースもあり、その状況を入会前に把握することが出来ない課題があります。
大学構内は誰でも入れるため、事前にコーチとなる部員のプレーをみて、入るかどうかを検討することが出来ます。

テニスコートとテニス部員を活用するということですね。
他の要素を活用した事業は、ないですか?
面接官

他の要素って何があるだろうと考えつつ、テニス部の日々の活動を思い返すと、よく他大学の部員と練習試合していたことを思い出します。
そして、テニス部が持っている強みをまず把握し、その強みを活用するような事業があれば良いのか、と気づきます。
人/物/金/情報という要素を聞いたことがあったため、この枠でまとめてみます。

候補者

そうですね。
テニス部が持つ資産として、人/物/金/情報があります。
まず、人については、所属のテニス部員のみならず、他大学の部員との繋がりがあります。
そして、物については、テニスコートや備品があります。

金については、大学生という背景もあり、そこまで融通が効く資本は持っていません。
情報については、テニスの知識があります。

先ほどの2つの事業以外では、他大学の部員を巻き込んだテニス大会事業が考えられます。
レンタル事業やテニスコーチ事業によって、手に入れる地域住民との繋がりも活かせますし、参加人数規模が大きくなれば、スポンサー企業との協業も可能です。

一旦、ここで区切ります。

2. 抽象化と具体化

今回は、抽象化と具体化について紹介します。

・抽象化:小論点から大論点を考える
・具体化:大論点から小論点を考える

初めに4Cや5Pといったフレームワークを利用しようと考えましたが、上手くいきませんでした。
そのため、具体的なアイデアをまず出してみた結果、テニス部が持つ資産を考えて事業に活かせばいい、という枠組みを思いつきました。
その後は、枠組みに沿って考えると、事業のアイデアが出てきましたね。

こうした形で、具体化 → 抽象化 → 具体化という順序で、思考をブラッシュアップすることで、網羅的に考えることが出来ます。

一方で、説明自体は、抽象的な概念から始め、具体的な概念へ落としていく形が理想です。
何故なら、あなたの思考過程は、そのままだと人に伝わりづらく、上述の形式であれば、より理解しやすいからです。

コンサルタントは、よくフレームワークと呼ばれるツールを用います。
こうしたツールは、全体感や抜け漏れがないかを素早く確認することが出来ますが、あらゆる事象に対して、有効であるわけではありません。
業界に特有なフレームワークや、クライアントに特有なフレームワーク、プロジェクトに特有なフレームワークまで存在します。

クライアントが納得する形で、思考を整理できる枠組みを使って、プロジェクトを推進するのです。
こうした枠組み自体を考える力も、コンサルタントとして求められる能力の一つになります。

3. まとめ

今回は、大学生の部活動を題材に用いましたが、一般企業が題材となることは多々あります。
日頃からニュースに目を光らせていると、「この企業ってこんな事業をやっているのか!」「なぜこの事業をやっているのだろう?」と思うこともあるかと思います。

そうした日々の発見を学びつつ、ケース面接に臨んでみてください。

抽象化と具体化、覚えておきましょう!

ケース面接対策におすすめの本は、こちらの記事で紹介しています。
コンサルタントが薦めるケース面接対策の本5冊

ケース面接事例集は、こちら。

【保存版】ケース面接の対策となる考え方のコツ
【ケース面接例題①】思考の構造化
【ケース面接例題②】抽象化思考と具体化思考 ← 今ココ
【ケース面接例題③】なぜなぜ分析で思考を深掘り
【ケース面接例題④】思考のスピードを上げる
【ケース面接例題⑤】マーケティングは消費者目線に立って考える
【ケース面接例題⑥】自分の経験を意識した視点の使い方
【ケース面接例題⑦】視座を上げる
【ケース面接例題⑧】視野を広げる

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