コンサルティング業界

【誰でも入れる?】アクセンチュアが中途社員を大量採用!実態や理由を解説

アクセンチュアは中途を大量に採用してるって本当?
大量採用してるなら、転職の難易度は下がってる?

上記の悩みを解決します。

本記事の内容

  • アクセンチュアにおける中途採用の実態
  • アクセンチュアに中途で採用されやすい3つのパターン
  • アクセンチュアへの転職を目指す上での2つの注意点

本記事の想定読者

  • コンサルティング業界に興味がある方
  • アクセンチュアへの転職を検討されている方
  • 転職エージェントからアクセンチュアへの転職を勧められた方

本記事を読むメリット

  • アクセンチュアが未経験の中途を大量採用している理由や背景を知ることができる
  • アクセンチュアに採用されやすい方の特徴を理解し、あなた自身が転職すべきか否かを検討できる

こんにちは、てらでぃーです。

コンサル業界に興味があるあなたも、興味がないあなたも、「アクセンチュア」という会社名を耳にしたことはありませんか?

そうです。
外資系コンサルティングファームの一角であり、急成長中のあのアクセンチュアです。

最近は身の回りでもアクセンチュアへの転職を勧められた話をよく聞きますし、中途社員の大量採用を行なっているのでは?という話も耳にします。

今回は、そんな採用事情の実態・裏側や転職に対する難易度の変化などを紹介していきます。

早速、本題に入ります。

1. アクセンチュアは本当に大量採用をしているのか?

まず結論を申し上げると、他のコンサルティングファームと比較して、アクセンチュアが大量に中途採用を募っている点は明らかです。

1-1. 【採用側の視点】ファーム間で従業員数を比較

そもそもアクセンチュアに限らず、コンサルティングファーム各社ともに採用を拡大しています。

そして、中でもアクセンチュアの社員数は突出しており、その規模の大きさは見て取れます。

総合系と呼ばれるコンサルティングファームの従業員数は下表の通りです。

アクセンチュア約 19,000名(2022年6月時点)アクセンチュア会社概要
PwC約 9,000名*(2020年6月時点)PwC採用HP
アビーム約 7,000名(2022年4月時点)アビーム会社概要
デロイト約 4,000名(2021年5月時点)デロイト会社概要
EY約 3,000名(2022年8月時点)EY会社概要
KPMG約 1,000名(2022年7月時点)KPMG会社概要
*コンサル部門単体ではなく、監査など他部門も全て含めた従業員数

加えて、アクセンチュアは江川 昌史氏が代表取締役として2015年に就任して以降、「Project PRIDE」と題した働き方の改革を推進し、2014年以前と比較して従業員数の増加率も改善しています。

  • 2014年度時点:約5,000名
    ↓ 8年間で3.8倍
  • 2022年度時点:約19,000名
出典:PRESIDENT Onlineインタビュー記事

以上の数字を見ると、従業員数が多く、その増加率も高いため、積極的に採用を進めていると捉えられるでしょう。

1-2. 【転職エージェント側の視点】魅力的なコンサルティングファームの求人を扱いたい

転職エージェントからすれば、採用規模が大きいコンサルティングファームの求人案件は魅力的です。

前提として、転職エージェントは求職者が転職に成功した際に企業から報酬を貰うビジネスモデルです。

転職エージェントの売上 = ① 紹介者数 × ② 採用率 × ③ 年収 × ④ 報酬率

転職エージェントからすれば、ある求職者に求人を紹介する際、採用されそう(②)、かつ年収が高く(③)、報酬率が高い(④)といった案件が理想ですよね。

採用率に関して、アクセンチュアでは、コンサルティングファームの中では採用規模が大きい点に加えて、職種も豊富である点がプラスに作用しています。

一例として、仮に「ビジネスコンサルタント」が合わなかったとしても、「デジタルコンサルタント」なら雇えますよといった柔軟な対応が可能であることも考慮すれば、他のコンサルティングファームに紹介するよりも採用率は高くなり得ます。

年収に関して、コンサルティング業界全般に言えることですが、アクセンチュアも例に漏れず、世間一般的には非常に高い水準です。

報酬率に関して、業界平均で3割程度と言われていますが、採用に力を入れている会社であれば、エージェントによって高めの報酬率を設定している可能性もあります。

つまり、転職エージェントにとっては、アクセンチュアの求人は他ファームよりも報酬を貰いやすい条件が揃っているため、積極的に扱いたい案件となります。

1-3. 【求職者側の視点】大量採用しているように"見える"?

また、求職者側から見て、アクセンチュアが大量採用している!と思ってしまう要因の1つに、アクセンチュアの求人がメディアや転職エージェント経由で多く露出していることが挙げられます。

私自身も、アクセンチュアの求人広告や転職エージェントからの引き合いを頻繁に目にするようになりました。

次章で紹介しますが、実はアクセンチュアでは募集している職種が豊富です。

よって、アクセンチュアの求人を扱う転職エージェントは、必然的に募集をかける求人の種類も他のコンサルティングファームよりも増えます。

結果的に、アクセンチュアの求人を目にする機会が、他のコンサルティグファームよりも多くなっているというわけです。

2. アクセンチュアが大量採用している理由

では、アクセンチュアが採用に力を入れている理由は何でしょうか?

その理由は次の3つです。

  • 会社として売上が拡大している( = プロジェクトが多い)
  • カバーしているビジネスの範囲が広い( = 必要な職種が多い)
  • 働き方改革を推進している( = 必要なメンバー数が多い)

2-1. 会社として売上が拡大している

多くの企業は、コロナ禍をはじめとした事業環境の変化に対応すべく、経営計画や戦略の練り直しといった方針転換の必要性が生じています。

加えて、DXといったキーワードでも、構想策定・業務改革・システム導入といった上流から下流まで、幅広い分野で課題を解決したいというニーズは後を立ちません。

そんな様々なニーズを抱える企業に対して、プロジェクトという形で支援に入るコンサルティングファームでは、プロジェクトをデリバリーする人材が今まで以上に必要です。

2-2. カバーしているビジネスの範囲が広い

コンサルティングファームの中でも、アクセンチュアには特徴的な差別化要素があります。

それは、提供するコンサルティングサービスの領域が上流から下流まで一気通貫している点です。

  • 戦略と呼ばれる上流のプランニング
  • 戦略を実現するための業務への落とし込み
  • 業務を実現するためのITやシステム設計・導入

当然、それぞれの領域で競合は存在していますが、全ての工程を自社だけで網羅的にサービス提供できるということは、大きな強みと言えます。

こうした幅広いサービスを提供しようとすると、それぞれのニーズに合わせて多様な人材が必要になるため、募集する職種自体も幅広いものになります。

具体例として、新卒採用の対象には、次のような職種が挙げられます。
(出典:アクセンチュア 新卒採用HP) 

  • ビジネスコンサルタント
  • デジタルコンサルタント
  • データドリブンコンサルタント
  • ソリューション・エンジニア
  • データサイエンティスト
  • AIアーキテクト
  • クリエイティブ
  • マーケティング
  • デザイン

2-3. 働き方改革

アクセンチュアでは、独自の働き方改革として「Project PRIDE」を推進しており、1人1人の長時間労働を是正するような動きを取っています。

これまでは長時間労働をある種の前提としていましたが、働き方改革を進めながら、以前と同じレベルで品質を担保しようとすると、1プロジェクトあたりに必要なメンバー数が増加します。

特にスタッフ層の残業時間は徹底的に管理されており、ワークライフバランスも以前から改善されている影響もあって、離職率は数年前から改善しています。
(出典:アクセンチュア公式HP

また、離職率の低下は転職エージェントにとっても嬉しい内容です。
転職してからすぐに離職してしまうと、エージェント経由の紹介で内定を貰っていたとしても、報酬が貰えないからですね。

こうした変化が、転職エージェントからの人気に拍車をかけています。

3. アクセンチュアに中途で採用されやすい3つのパターン

しかし、大量に採用しているからといって、簡単に転職できるわけではありません。

あくまでもコンサルタントとして即戦力レベルが期待できる、または成長の見込みがある場合に採用されるため、転職の難易度自体は高いままです。

コンサル未経験の場合、具体的にどんなバックグラウンドの方がアクセンチュアへの転職に成功しやすいかと言うと、大きく次の3つのパターンに分かれます。

  • 前職がIT・デジタル領域
  • 前職がアクセンチュアのクライアントになるような大手企業
  • 高学歴かつ20~30代の若手・中堅

勿論これらの条件が当てはまっていなかったとしても、事前にしっかりと対策を行うことができれば、転職できるチャンスは十分あります。

なお、無料で面接対策を行えるオススメの転職エージェントは、次の記事で紹介しています。
【無料】コンサル業界に強いおすすめの転職エージェント6選

3-1. 前職がIT・デジタル領域

SEやSIerをはじめとしたIT業界の企業出身だったり、業界問わずIT関連の職務経験がある場合、アクセンチュアへの転職においては非常に大きな強みとなります。

アクセンチュアは上流の戦略領域から一気通貫してコンサルティングサービスを提供しているわけですが、特にIT領域における存在感は業界内でも指折りです。

いわゆるシステム導入や運用・保守の部分まで担うプロジェクトも多くあるため、これまでの経験自体がそのまま転職後にも活用できるケースも多くあるでしょう。

裏を返せば、人によってはアクセンチュアへ転職後であっても、前職と似たような業務に携わる可能性があるということです。

しかし、給与については、他のIT企業と比較してもかなりの高水準であるため、ほぼ確実と言っていいほど、前職から改善されることでしょう。

3-2. 前職がアクセンチュアのクライアントになるような大手企業

次に、アクセンチュアのクライアントとなるような企業に勤務している場合も、転職のチャンスがあります。

立場は違えど、アクセンチュアのコンサルタントと同じプロジェクトで働いた経験があれば、どういった業務を担い、どんなスキルセット・マインドセットが求められるかを横目で見ているはずです。

よって、コンサル未経験だとしても他の候補者よりも入社前後のイメージギャップが少なく、中長期的に働いてもらえる可能性が上がるため、アクセンチュア側の目線でも嬉しいですよね。

仮にコンサルと働いた経験がなかったとしても、これまで培った業界知見が活かせるため、前職と同じ業界の競合他社等をクライアントとしたプロジェクトでの活躍が期待されます。

新卒・中途といった区分けに関わらず、コンサルティングファームに初めて入社する際は誰しも未経験であって、多くの人はコンサルのベーススキルを持っていません。

加えて、いざプロジェクトに入ると、ベーススキルの獲得のみならず、会議で飛び交う単語を理解し、クライアントやチームと議論するための最低限の知識を獲得する勉強も必要です。

ただ、前職がアクセンチュアのクライアントとなるような企業に勤めていれば、"知識"という面では転職時に既にある程度備わっているため、他の転職候補者と比較して有利だと言えます。

3-3. 高学歴かつ20~30代の若手・中堅

そして、ある程度の学歴があり、20~30代の若手・中堅にも転職のチャンスがあるでしょう。

一口に高学歴といっても、具体的にどの大学を指しているの?と気になりますよね。

あくまで参考情報にはなりますが、リクナビの新卒採用HPに掲載されているアクセンチュアの採用実績校は以下の通りです。

【大学院】
青山学院大学大学院、大阪大学大学院、お茶の水女子大学大学院、関西大学大学院、関西学院大学大学院、学習院大学大学院、九州大学大学院、京都大学大学院、慶應義塾大学大学院、神戸大学大学院、国際基督教大学大学院、上智大学大学院、創価大学大学院、中央大学大学院、東京外国語大学大学院、東京工業大学大学院、東京大学大学院、東京理科大学大学院、東北大学大学院、同志社大学大学院、名古屋大学大学院、一橋大学大学院、広島大学大学院、法政大学大学院、北海道大学大学院、明治大学大学院、横浜国立大学大学院、立教大学大学院、立命館アジア太平洋大学大学院、立命館大学大学院、早稲田大学大学院

【大学】
会津大学、大阪大学、小樽商科大学、お茶の水女子大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、公立はこだて未来大学、国際基督教大学、上智大学、創価大学、中央大学、筑波大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京女子大学、東京大学、東京理科大学、東北大学、同志社大学、名古屋大学、一橋大学、広島大学、法政大学、北海学園大学、北海道情報大学、北海道大学、室蘭工業大学、明治大学、横浜国立大学、立教大学、立命館アジア太平洋大学、立命館大学、早稲田大学

【海外大学】
Cornell University、Lakeland College、Paul Smith's College 、Saint Johns University、Stanford University、UC Berkeley、University of California, Los Angeles、Yonsei University

出典:リクナビ2023「アクセンチュア株式会社の採用情報」

また、例えあなたが通った大学/大学院の名前が過去の採用実績校にないからといって、悲観する必要は全くありません。

何故なら、転職にあたって本当に大事な要素は学歴ではなく、次を一例として、会社から魅力的な候補者だと思われるか否かだからです。

  • 年齢が若いゆえに、今後の成長に期待できるポテンシャルがある
  • 何故コンサルになりたいかを自分の言葉で語れる
  • これまでどんな経験を積んだ結果、今何が出来て、どんな価値を提供できるか整理できる

今の仕事に対してネガティブな思いを抱えており、コンサル業界にチャレンジしたいという意欲があれば、ぜひ転職を検討してみてください。

4. アクセンチュアへの転職を目指す上での2つの注意点

4-1. 選考プロセスを理解し、入念な準備を怠らない

大量に採用しているからと言って、採用に対する難易度が下がっているわけではありません。

特にアクセンチュアに限らず、コンサルティング業界では「ケース面接」と言う特殊な選考プロセスがあり、事前準備は絶対に必要です。

初めて「ケース面接」という単語を聞いた場合は、ぜひ次の記事をご覧ください。
【コンサル志望必見】ケース面接とは何か?突破のコツを解説

もちろん、一般的な面接でよく聞かれるような志望動機、過去の職務内容や経験も深堀りされるため、自分の中で十分整理できた状態で面接に臨みたいところです。

また、会社のカルチャーがキャリア思考に合致しているかも見られるため、アクセンチュアがどんな価値観を大事にしているかも合わせて確認しておきましょう。

アクセンチュアの掲げるコアバリューは、次の6点です。

Client Value Creation(クライアントの価値の創造)
クライアントがハイパフォーマンス・ビジネスを実現できるようにする。また、クライアントの期待に応え、深く関与し、首尾一貫した価値を提供することで、長期的な関係を築く。

One Global Network(ワン・グローバル・ネットワーク)
世界中どのクライアントに対しても最高のサービスを提供するために、国際的な見識、関係、連携、知識を効果的に活用する。

Respect for the Individual(個人の尊重)
人々の多様性を認め、一人一人の独自の貢献を尊重しながら、オープンで、信頼しあい、受け入れあう環境を作り上げる。アクセンチュアの価値観を反映したやり方で一人一人に接していく。

Best People(ベスト・ピープル)
私たちのビジネスにとって最高の人材をひきつけ、育成し、引き留める。社員の意欲を駆り立て、"Can Do"という姿勢を発揮させ、協力的で相互に支え合う環境を作り出す。

Integrity(インテグリティ)
倫理規範に基づいて確固たる態度で、正直に振舞い、信頼を築き上げる。意味することを正確に伝え、言行を一致させ、責任を持って行動する。

Stewardship(スチュワードシップ)
次世代のために、より持続性のある強く優れた企業を築き、アクセンチュア・ブランドを守り、利害関係者との約束を果たし、オーナー意識をもって行動し、人材を育成し、地域社会と地球環境の改善を支援する、という私たちの責任を果たす。

4-2. 入ってから立ち上がるまでが重要

志望していたコンサルティングファームへの転職が決まると、非常に嬉しいですよね。

しかし、転職自体はゴールではなく、あくまで通過点の1つに過ぎません。

入社後に1人前のコンサルタントとして立ち上がり、活躍できるかどうかによって、思い描いていた転職生活を過ごせるかが変わります。

特にコンサル未経験であれば、プロジェクトベースの働き方や、仕事のスピード感など今までの働き方とは違った文化に苦労する方は少なくありません。

人によっては、業務量が多く遅くまで働かなければならない場面や、年下もしくは同年代の上司に詰められて辛いといった場面もあるかもしれません。

そんな苦しい場面では、「なぜ自分はコンサルで頑張ろうと思ったのか?」というモチベーションの有無が重要になってきます。

転職活動中にあなた自身が頑張る理由を明確にしておくことで、転職後でもモチベーションを保ち、努力し続けられれば、コンサルとしての立ち上がりは十分期待できますし、将来活躍するコンサルタントになれるはずです。

5. まとめ

アクセンチュアは、実際に中途採用を拡大していることが確認できました。

しかし、中途採用数が増えているからと言って、転職の難易度が劇的に下がっているわけではありません。

アクセンチュアが手掛けているビジネスに近しい経験やバックグラウンドを持っている方は、転職活動では有利に働きますが、そうでない方にも十分転職のチャンスはあります。

最近は、コンサルという職業もメディアやSNSで見かけるため、転職後に「やっぱり違ったなー」とならないよう、事前の情報収集はしっかり行なった方が良いですし、本ブログもそうした情報の一つとして捉えてみてください!

また、転職活動においては、専門家である転職エージェントが頼りになります。
志望動機のブラッシュアップや、ケース面接対策、転職後の立ち上がり支援までを無料で行っているエージェントも居るため、使わないともはや損です。

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