アベイラブル期間は、何すればいい?
上記の悩みを解決します。
■ 本記事の内容
- コンサルティングファームにおけるアベイラブルの意味
- アベイラブル期間でやるべきこと
■ 本記事の読者
- コンサルティングファームの実情を知りたい方
- 現在アベイラブル期間にある方
- プロジェクトの終了日が間近で、アベイラブル期間がありそうな方
■ 本記事を読むメリット
- アベイラブルの状態を理解し、アベイラブル期間にやるべきことを理解できる
コンサルティングファームでは、プロジェクトベースでの働き方となるため、次プロジェクトの開始まで"待ち"時間が発生することがあります。
この期間をどう過ごすかについて、現役コンサルタントである私が紹介します。
コンサルタントの働き方については、次の記事を参照ください。
1. アベイラブルとは
アベイラブル期間とは、次のプロジェクトのアサインまで空いている一定期間を指します。
この期間は、自身の稼働をチャージする先(クライアント)がありません。
そのため、評価項目に稼働率が設定されている場合、長期のアベイラブル期間は評価を下げる要因となります。
アベイラブルの目的は、主に次の2つとして捉えてください。
- 現プロジェクト終了から、次プロジェクト開始までの調整
- ハードワークに対する休暇
①であれば、翌日〜1ヶ月程度
②であれば、3日〜2週間程度
が、アベイラブル期間としての目安です。
①の調整期間としてであれば、提案活動や他プロジェクトの一時的な支援などで、1ヶ月程度まで期間を調整することもあります。
しかし、予定していた次プロジェクトの開始日まで1ヶ月以上空いてしまう場合は、別のプロジェクトにアサインされるケースが多いです。
②の休暇期間としてであれば、有給を長期間取得し、国内・海外旅行へ行くコンサルタントも多いです。
上記以外の理由で、アベイラブルとなった場合は、要注意です。
プロジェクトで結果を出せなかったがために、アサイン先のプロジェクトが見つからず、強制的にアベイラブルとなる場合もあります。
2. アベイラブル期間にやるべき3つのこと
アベイラブル期間をどう過ごすかは、非常に重要です。
コンサルタント(特にスタッフ)は日々のワークで非常に忙しいため、自分の意思で主たる活動を選択する機会が中々ありません。
休暇はもちろん大切ですが、自身のキャリアを見据えた上で、次の3つの選択肢はいかがでしょうか。
- 提案活動/社内活動/他プロジェクトのサポート
- 自己研鑽
- 転職に向けた情報収集
2-1. 提案活動/社内活動/他プロジェクトのサポート
こうした活動は、社内でのリレーション構築に役立ちます。
担当領域を変えたいなら、この活動によって、自ら希望先の部署とのリレーションを構築するきっかけとなります。
要は自分の売り込みですね。
自分を売り込む中で、希望するチームのマネージャーに気に入ってもらえれば、そのままプロジェクトに引っ張ってもらえる可能性もあります。
また、スタッフ層のコンサルタントは、業務の都合上、視座の高さを向上する機会が少ない人もいるかもしれません。
そうした場合は、提案活動をサポートすることで、パートナーやマネージャーと共に議論に参加し、彼ら/彼女らが何を考えているかを吸収できる機会にも繋がります。
加えて、こうした活動が評価項目に入っているのであれば、自身の評価向上にも繋がることでしょう。
2-2. 自己研鑽
自己研鑽は、社内と社外の活動に分けられます。
- 社内活動:プロジェクトの振り返り/次プロジェクトの予習/各種研修
- 社外活動:興味ある領域の勉強(英会話など)
特に、従事していたプロジェクトの振り返りや、次プロジェクトの予習は、アベイラブル期間に必ず行うべき重要事項です。
コンサルタントとしてレベルアップしたいならば、継続的に次の活動を行うことが必要でしょう。
- 日々の学びを言語化し、ストックすること
- 業界の知識を、アップデートすること
クライアントワークの傍で、冷静な振り返りや、次プロジェクトのテーマに関連する本を読む時間は、中々取れないものです。
また、英語力といったスキルの向上についても、普段はまとまった時間を充てることができません。
短期集中型の英会話スクール(PROGRIT)に通って、英語力をあげることもオススメです。
こちらの記事では、入社後に求められる英語力についても紹介しています。
2-3. 転職に向けた情報収集
転職の予定がない方でも、転職エージェントには登録しておくべきです。
自身の市場価値や、現在の市場動向を知ることができ、今後のキャリアを考える上で重要な情報をインプットできます。
特にこれまで培ってきた経験やスキルの棚卸しは定期的(少なくとも年1回)に行わないと、すぐ忘れてしまいます。
アベイラブル期間のまとまった時間を活用して、従事していたプロジェクトの内容を思い返しながら、Linkedinやビズリーチの職務経歴書に追記しましょう。
なお、転職エージェントへの登録が初めての方は、次の記事からオススメのエージェントを探してみてください。
3. まとめ
アベイラブル期間の過ごし方について、イメージは湧いてきましたか?
アベイラブルが全て悪ということは決してなく、そもそも会社として人員計画上の都合上、必要な制度です。
コンサルティングファームにおけるプロジェクトは継続案件ばかりではなく、一定の割合で新規開拓が必要です。
営業の結果、新たな大企業から魅力的なプロジェクトを獲得できる見込みが立ったとしても、所属のコンサルタントが既存のプロジェクトで出払っていたら、受注には繋がりません。
今後のリレーション構築も含めて、みすみすチャンスを逃してしまうことになります。
こうした急な機会にも対応していくために、一定割合のアベイラブルメンバーを抱えている方が、人員計画上は健全という見方ができます。
そもそも、アベイラブルメンバーが全く居ないのであれば、会社として人が足りていない状況とも言えますので、将来的には適切な数のアベイラブルメンバーが増えるまで採用を拡大する、ということになるでしょう。
上記のような背景も理解しつつ、よりよいアベイラブル期間を過ごしてみてください!