休みの日は、何をして過ごしているの?
上記の悩みを解決します。
■ 本記事の内容
- コンサルティングファームにおける休日/休暇制度
- 実態を踏まえた有給を取る上での2つのポイント
- コンサルタントの休日の過ごし方
■ 本記事の読者
- コンサル業界に興味があり、就職活動や転職活動中の方
- コンサルタントとして、有給を取れずにいる方
■ 本記事を読むメリット
- 就職/転職を検討する際の1インプットとして、コンサルタントの休日に関するリアルな実情を把握できる
- 有給取得に向けたアクティビティを理解し、実践できる
こんにちは、てらでぃーです。
外資系のコンサルティングファームと言えば、ハードワークのイメージがありますよね。
「そこで働くコンサルタントは、夏休みや有給を取得できるのか?」という話は、コンサル業界を目指す方が気になるところだと思います。
とは言え、こういった話を面接で聞くと、面接官にマイナスイメージを与えてしまうかもしれないと心配して、聞けずじまいだったりします。
今回は、現役で外資コンサルに勤める私が、休暇にまつわる話を紹介いたします。
早速、本題に入ります。
目次
1. ファームにおける休日/休暇制度
まず大前提として、コンサルティングファームにおける休日/休暇制度は、他の大企業と概ね変わらず、以下のような制度があります。
・休日:土日祝日
・法定休暇:年次有給休暇 + その他(介護休暇/産前・産後休業など)
・特別休暇:ライフイベントに合わせた結婚休暇など
1-1. 休日
まず休日ですが、土日祝日は基本的に休みです。
通常のプロジェクトであれば、月曜日から金曜日で働き、休日はしっかり休息を取ることで、効率的に且つ品質が高いアウトプットを出すことが求められています。
参考までに、コンサルタントの勤務時間については、次の記事で紹介しています。
→【体験談】コンサルの仕事って、実際きついの?1日の流れを紹介
コンサルタントは、プロジェクト単位で働くため、その内容やフェーズによって、多少なりとも例外は出てしまいます。
具体例を順に説明していきます。
■ クライアントが土日祝日出社のプロジェクト
クライアントがBtoC事業を手がけている場合、土日祝日も出社しているケースがあります。
例えば、オペレーション/業務改革を行う場合や店舗関連のシステムを導入する場合、平日と休日それぞれの業務フローや負荷を把握するために実地へ赴く機会があるかもしれません。
とは言え、土日祝日の出社は例外的な措置であり、休暇日数は決まっているため、次のような対応になります。
毎週休日に出社しなければならない場合:平日の決まった曜日を振替休日として取得する
一部の休日だけスポットで出社する場合:平日のどこかで代休を取得する。
■ 短期間のプロジェクト
M&Aにおけるデューデリジェンスのプロジェクトや、クライアントの予算およびスケジュールがタイトなプロジェクトにおいては、休日返上で作業を行うこともあります。
上記の場合は、次のような対応になります。
短期間のプロジェクトが終了したタイミングで、まとまった代休を取得する。
■ プロジェクト序盤
プロジェクトの立ち上げフェーズにおいては、膨大な量のインプットを詰め込み、プロジェクトの方向性を導かなければなりません。
そのため、月曜日から金曜日では時間が不足している場合に、土日を使って作業しなければならないケースがあります。
上記の場合は、次のような対応になります。
実態として、代休が付与されないことも多い。
上長と相談の上、プロジェクトが落ち着いたタイミングで早上がりする日を作る、年次有給休暇を取得しやすい期間を設ける等で個別に対応する。
■ プロジェクト終盤
プロジェクトの終盤では、最終報告に向けて結論を固めるための最後の詰めや関与者との合意形成を行います。
多くはないですが、結論が変わったり、追加で検討しなければならない要素が出てくると、最終局面での稼働は高くなってしまいます。
上記の場合は、次のような対応になります。
プロジェクトが終了したタイミングで、代休や有給をまとまって取得する
総論として、土日祝日に働かなければならない場合は、代休取得など代わりの手段で休日を取得することができます。
1-2. 法定休暇(年次有給休暇)
年次有給休暇は、労働基準法の下、2つの条件を満たせば付与されます。
- 雇い入れの日から6か月経過していること
- その期間の全労働日の8割以上出勤したこと
年次有給休暇として付与される日数は、入社日から起算した勤続期間に応じて徐々に増加していきます。
具体例(勤続期間:年次有給休暇の日数)
- ~ 6ヶ月:10日
- 1年6ヶ月 ~:11日
- 2年6ヶ月 ~:12日
- 3年6ヶ月 ~:14日
- 4年6ヶ月 ~:16日
- 5年6ヶ月 ~:18日
- 6年6ヶ月 ~:20日
1-3. 法定休暇(その他)+ 特別休暇
法定休暇は勿論どのファームにもありますが、夏季休暇含む特別休暇についても、大体のファームで設けています。
夏季休暇であれば、7~9月の期間で長期休暇(目安1週間)の取得を推奨しているファームもあります。
特にお盆の時期は、クライアント側でも夏季休暇を取得しているケースが多く、コンサルタント側も合わせて夏季休暇とする場合があります。
2. 実態を踏まえた有給を取る上での2つのポイント
ここでは、手続き的な意味ではなく、どのような条件が重なると有給を申請しやすいか?という話をします。
2-1. タイミング
タイミングとしては、次の2つがあります。
① プロジェクト期間内
② プロジェクトの合間
① プロジェクト期間内
早めに上長とスケジュールを握った上で、当日までの業務量をコントロールする必要があります。
コンサルティングファームにおいては、冠婚葬祭を除くプライベートな予定よりも、プロジェクト都合が優先されるため、先回りした作業設計や、不具合を想定したプランBの準備は欠かせません。
半年や1年を超えるような比較的長期間のプロジェクトであれば、プロジェクト期間内でも有給を取れるタイミングはあります。
② プロジェクトの合間
次のプロジェクトが始まるタイミングを上長と調整することで、有給を取得することができます。
コンサルティングファームでは、基本的に1つのプロジェクトにアサインされるため、そのプロジェクトがクローズすれば、次のプロジェクトが開始するまでは、自由を手に入れることができます。
複数のプロジェクトにアサインされた場合は、プロジェクトの切れ目がないため、お盆や年末年始など、クライアントが休暇を取るタイミング以外、なかなか有休消化が難しくなってしまいます。
職位が上がるにつれて複数のプロジェクトにアサインされますが、ジュニアスタッフであれば基本的には単一プロジェクトに従事することになります。
なお、複数プロジェクトに従事する職位の目安は次の通りです。
- 戦略系のファーム:パートナー
- 総合系のファーム:パートナー/マネージャー/一部シニアスタッフ
特にロールが上位になればなるほど、複数プロジェクトのデリバリーのみならず、提案活動も並行して行うため、少なからず有給の取りづらさがあります。
2-2. 主体性
有給を取得する際、最も大事な要素は自ら手を挙げることです。
仕事は勿論大事ですが、会社のために尽くしたからといって、会社が自分の身をずっと面倒見てくれるわけではありません。
ごく稀に優しい上司が居て、「最近、休まず働いてるし、有給取ったら?」と言ってくれることもあるかもしれません。
しかし、過度な期待はしない方がよいでしょう。
資本である自分の体を大切にし、自分の人生を充実させるためであれば、積極的に休暇を取得したいと意見を述べることを勧めます。
3. コンサルタントの休暇の過ごし方
いざ休暇が取れた際、当然ですが人によって多種多様な過ごし方があります。
読書、勉強、友人と息抜きに出かける、家族と過ごす等もあれば、プロジェクトで疲弊した心身の充電期間として活用している方もいれば、本業以外の趣味に没頭している方もいます。
オススメの休暇の過ごし方を、あえて上げるとするならば、次の2点でしょうか。
① 運動
② プロジェクトで学んだ知識の棚卸し
① 運動
健康あっての仕事ですから、日々体を動かして、健康を維持することは非常に重要です。
コロナ前は、ジムに行かれている方が多い印象がありました。
今のご時世、ジムに行くことが不安であれば、自宅周辺でランニングでも良いですし、在宅で出来る運動もYoutubeで紹介されています。
② プロジェクトで学んだ知識の棚卸し
これまでに得た経験を言語化して、吸収するためには、振り返るための時間が必要です。
プロジェクト期間中は、目の前の作業に追われてしまい、振り返りの時間を取ることが難しいため、心身が休まり次第、自身の成長について考えてみてください。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。
コンサルティング業界において、規模拡大とともに、サステナブルな働き方や適度なワークライフバランスを実現する流れが加速しているように思います。
一部では、旧態依然として激務な環境であることは確かですが、休暇制度を活用し、メリハリのある働き方で、良いアウトプットを目指す方も多数居ます。
当然、有給が取れるからといって、楽な仕事というわけではないですが、コンサルに興味があれば、ぜひ参考にしてください。
コンサル業界への転職を考えている方は、こちらの記事もご覧ください。
→【無料】コンサル業界に強いおすすめの転職エージェント6選