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分析力とは?|正しい分析の手順を理解しよう

分析力って何?
上司からとりあえず分析しろって言われたけど、どうすれば良いの?

上記の悩みを解決します。

本記事の内容

・分析力とは何か
・正しい分析の手順

本記事の読者

・分析に対する理解が曖昧な方

本記事を読むメリット

・分析の意味を理解し、正しい分析の方法を習得できる

学術やビジネスの世界では、必ず何かしらの問題に直面します。
その問題を解決するためには、分析によって課題を特定して、打ち手を実行する力が必要となります。

最近は、個人がアクセス可能な情報の量や質が急速に向上しているため、分析の意味や手順を正しく理解していないと、データに埋もれてしまうことでしょう。

本記事では、現役コンサルタントの筆者が、分析/分析力の意味や手順を紹介します。

早速、本題に入ります。

1. 分析力とは何か

まず、分析という言葉の意味について、広辞苑では次のように定義しています。

ものごとを分解して、構成する要素・成分・側面を明らかにすること

広辞苑

これを更にシンプルに言い換えます。
分析とは、比較することです。

分析力とは、比較し、異質な現象を見極める力を指します。

AとBという現象を比較して、同じなのか異なるのかを見極めるわけです。

ある会社において、直近数年で売上が減少した原因を分析する場合は、いつから売上が減少したかを調べるために、時系列で売上を比較しますよね。

そして、なぜ売上が減少したかを調べるために、各時点での状況の変化を比較します。
さらに、競合の売上推移との比較が必要になるかもしれません。

比較対象がなければ、分析は出来ません。
分析するということは、ものごとを必ず2つ以上に分解して、比較することだと捉えてください。

また、現象を見極める際のツールは数値であることが多いため、統計を始めとした数学的スキルを身につけることができれば、非常に有効な武器になります。

2. 正しい分析の手順

世の中には、〇〇分析という決まったフレームワークがある手法が数多くあります。
ここでは個別具体的な手法ではなく、一般的な分析について述べます。

分析力を上げるには、正しい分析の手順を理解する必要があります。

正しい分析の手順は、次の3つです。

1. 目的を明確化する
2. 必要な情報を抽出する
3. 結果を解釈する

2-1. 目的を明確化する

分析とは、手段にすぎません。

なぜ、あなたは分析をするのでしょうか?
その問いに答えられなければ、分析を実施したとしても、意味のない分析になってしまいかねません。

ありがちなミスとして、データや作業ありきで分析をしてしまうことが挙げられます。
データや作業は、あなたが欲しい答えを示してくれることはないでしょう。
あなたが欲しい答えは、適切な問いの設定によってのみ得られます。

分析に入る前に、必ず目的を明確化しましょう。

分析の目的でもある解くべき問いを設定するには、論点思考/仮説思考で考えることが大切です。
論点思考/仮説思考に関する本を、次の記事で紹介していますので、まだ読んだことがない方は、是非読んでみてください。
コンサルタントが薦めるケース面接対策の本5冊

目的の明確化には、仮説を持つことが必要です。
問いに対する仮の答えを持っておき、その答えが正しいか否かを検証する手段が分析です。

2-2. 必要な情報を抽出する

目的を設定した後は、その問いに対する答えとなる情報を収集します。
収集した情報は、適した形でアウトプットすることになります。

必要な情報を収集し、アウトプットする際は、次の2種類の知識が必要となります。

・ドメイン(業界)に関する知識
・データに関する知識

ドメインに関する知識がなければ、データの意味合いが分かりません。
データに関する知識がなければ、データをどう扱えばよいかが分かりません。

この2つを組み合わせて初めて、意味がある分析を為せるのです。

2-3. 結果を解釈する

最後に、分析結果を解釈し、結論を出します

最初に立てた問いに対する仮説が正しいか否かを判断しましょう。
その判断によって、仮説を進化させることができ、新たな分析が必要となることもあります。

言うまでもなく、ここでも一定のドメイン知識は必要となります。

また、結果自体は作業者によって変わりませんが、結果の解釈は作業者によって変わります。
何故なら、結果を解釈する視点が異なるからです。

ものごとを多角的に見ることができれば、同じ結果から、異なる解釈を生み出すことも可能となります。

3. まとめ

本記事では、分析/分析力の意味や手順について紹介しました。

身の回りの問題を解決するには、分析は必須となります。
もちろん、学術やビジネス以外の日常においても、高い分析力があれば、素早く解決することができるでしょう。

繰り返しになりますが、あくまで分析は手段です。
手段が目的化してしまいがちな分析ですが、まず初めに目的を明確化するようにしましょう。

また頭で理解することと、実際にできることは別物です。
本記事の内容を理解し、日頃から実践することで、正しい分析の考え方を身につけていただけたら、と思います。

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